「人のために生きるって、どういうことだろう」
そんな問いを、整体師になってから何度も考えるようになりました。
以前の私は、“人のため”とは、ただ頑張って、我慢して、犠牲になることだと思っていました。
仕事でも、人間関係でも、相手を優先しないといけない。
自分のことは後回しでいい──そう信じていたんです。
でも、あの頃の私は、とても苦しかった。
疲れ果てて、心がすり減って、それでも「人のため」と言い聞かせていた。
あの時の自分は、きっと誰より“自分”を置き去りにしていたんだと思います。
整体院を始めて、多くの方に触れ、話を聴くようになって気づきました。
“人のため”の根っこには、まず自分が満ちていること。
自分の心が温かいからこそ、誰かの心にも温かさを渡せるのだと。
自律神経が整うと、不思議と優しさや思いやりが自然に湧きます。
心が落ち着き、呼吸が深まり、余裕が生まれる。
その余裕こそが、人を支えたり寄り添ったりする力の源になるんだと思うのです。
だから私は、施術のたびに感じるんです。
ここで私がしていることは、単なる“技術”ではなく、
その人がまた誰かを大切にできるように、
その人の“余白”を取り戻すお手伝いなんだ、と。
誰かの笑顔の後ろには、必ず誰かの優しさがある。
そしてその優しさは、巡り巡って自分にも返ってくる。
「人のために」
この言葉は、決して重荷ではなくて、
本来はもっと静かで、あたたかくて、
その人の“根っこ”からじんわり広がっていくものなのだと思います。
今日もまた、誰かのために。
そして同じくらい、自分のために。
ゆっくり、優しく、生きていけますように。